2026/03/25

Population Analysis

 ChangeLog


第一世代:Gasteiger-Marsili(1980)

  • トポロジカルな方法:電気陰性度と結合の情報のみで電荷を振り分ける経験的方法

  • π電子をHückel法で計算→σ電子をGasteger-Marsili法 (Partial Equalization of Orbital Electronegativities (PEOE)アルゴリズムによる繰り返し計算)で計算後、各原子へ振り分ける

  • J. Gasteiger and M. Marsili, "A New Model for Calculating Atomic Charges in Molecules",

    • Tetrahedron Lett., 34, 3181-3184 (1978).

OpenBabel

Antechamber


第二世代:Mulliken(1955), Löwdin(1970), Natural Population Analysis(1985)

  • 基底関数の係数χrを、各原子の電子数nrに割り当てる

  • 異なる原子間の重なり積分Srsを1/2にしてnsnrに分配する点がポイント : 等核二原子分子の場合には、正確な電子数と一致するが、異核多原子分子の場合は化学的におかしな結果を与えることがある。簡単な異核二原子分子COでさえ、安価な方法論では正負を逆転させてしまい、双極子モーメントを再現できない。

  • 得られた各原子の実効原子電荷(net atomic charge)を積算すると、分子の実効電荷となる(net charge)

  • 重なり積分を積算すると結合次数になり、共有結合の電子数を解析できる(net overlap)

  • 基底関数の大きさに敏感(Mulliken > Löwdin > Natural)で、リッチな基底関数が良いとは限らない!

  • GAMESSは結合次数(bond order, gaussianではpop=bonding)解析も同時に行い、Mulliken, Löwdinが同時に出力される。

GAMESS

グループ:$CONTRL オプション:NPRINT=7(デフォルト)

                              NPRINT=8(重なり積分などの情報を追加出力)

                              NPRINT=9(さらにLöwdinの詳細情報と密度行列の出力)

Gaussian

ルート:Pop=(full, bonding)

  • 自然ポピュレーション解析(Natural Population Analysis, NPA)が最も安定 分子軌道→自然軌道に変換(射影)してからポピュレーション解析する

Gaussian

ルート:Pop=NaturalOrbitals NPA


第三世代:AIM, ESP適合法による電荷

  • Atoms in Molecules (AIM)

  • 電子密度勾配が釣り合うように空間分割

  • R.F.W. Bader, "Atoms in Molecules: A Quantum Theory", Oxford University Press, 1990.

  • Atoms in Molecules: A Quantum Theory (The International Series of Monographs on Chemistry, No 22)

  • [ http://www.chemistry.mcmaster.ca/bader/aim/ ]

  • AIMALL - [  http://aim.tkgristmill.com/ ] written by Todd A. Keith

GAMESS

グループ:$CONTRL オプション:AIMPAC=.TRUE.

Bader's Atoms In Molecules properties code で読み込むためのフラグ (デフォルトは.FALSE.)

  • ElectroStatic Potential (ESP) fitted charges

  • Molecular Electrostatic Potential (MEP)に合うように原子電荷が決定される

  • 実際には、vdW半径の外の領域の空間をグリッド分割してMEPを求め、各原子上に置かれる点電荷の大きさは最小二乗フィットで決める

  • CHELPG -- CHarges from ELectrostatic Potentials, Grid method

  • C. M. Breneman and K. B. Wiberg, "Determining atom-centered monopoles from molecular electrostatic potentials - the need for high sampling density in formaide conformational analysis", J. Comp. Chem. 11, 361-373 (1990). [ http://dx.doi.org/ ]

GAMESS

グループ:$PDC オプション:PTSEL=CHELPG

Gaussian

ルート:Pop=ChelpG

GAMESS

グループ:$PDC オプション:PTSEL=CONNOLLY

原子番号36までは用いる原子半径が内蔵されているが、ほかは自分で定義する必要がある

Gaussian

ルート:Pop=MK IOP(6/33=2,6/41=10,6/42=17)

ルート:Pop=(MK,ReadRadii) IOP(6/33=2,6/41=10,6/42=17) : 原子記号ごとの原子半径指定

ルート:Pop=(MK,ReadAtRadii) IOP(6/33=2,6/41=10,6/42=17) : 原子番号ごとの原子半径指定


第三世代 派生:Electron Localized Function (ELF)


第四世代: Charge Models (CMx) series

  • AM1-BCC : AM1原子電荷の結合電荷補正(bond charge correction)

  • RESP HF/6-31G(d) の結果を再現するようにパラメータ化

2026/01/29

M5 (ARM64) ・Tahoeの環境構築

円安やメモリ価格の高騰から、そろそろ更新しておかないといけないかと思い、M5の登場に飛びついて購入。これまで使ってきたOS X(macOS) の変遷は Lion → Snow Leopard → El Capitan → Mojave → Big Sur → Tahoe となり、MacBook Proは6台目です。

環境構築はhomebrew のみですが、intel fortran がmacから撤退するなど、intelバイナリへの撤退が近づいてきています。

Thunderbolt 3 は筐体左に2ポートのみだったのが、筐体右に1ポート追加。電源アダプタの新規格 MagSafe 3 が筐体左に追加、Audioジャックが筐体左に移動、フル規格のHDMI 2.1 が筐体右に追加など、周辺機器の運用が改善。タッチバー廃止(物理ファンクションキーの復活)は、妥当なハードウェア変更と思う(タッチバー関連のプロセスが止まっていて、いちいちkillallしていたので)。

AI対応で、特殊なVRAM管理をしていそうだが、まだ真価はこれからか。ローカルLLMが、動かせるモバイル環境としては破格のパフォーマンスとなっているのは間違いない。

MacBook Pro (13-inch, Late2011)
CPU: 2.4GHz Core i5
Memory: 8GB
MacBook Pro (13-inch, Mid2012)
CPU: 2.5GHz Core i5
Memory: 16GB (upgraded)

MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early2015)
CPU: 3.1 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB DDR3

MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 ports)
CPU: 2.8 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB 2133 MHz LPDDR3
MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)
CPU: Apple M1 (APL1102) 8 cores (4 high-performance 3.2GHz, 4 high-efficiency 2.1 GHz)
GPU: Apple GPU 8 cores
Memory: 16GB 4266 MT/s LPDDR4X
MacBook Pro (14-inch, M5, 2025)
CPU: Apple M5 10 cores (4 high-performance 4.6GHz, 6 high-efficiency 3.0GHz)
GPU: Apple GPU 10 cores
Neural Engine: 16 cores
Memory: 24GB 9600 MT/s LPDDR5X

2021/08/07

GAMESS-USをM1 Macbook proで

homebrewは、ver 3.0 によって、ARM64に対応できている。そのため、開発環境としてgfortran 11.1.0が利用可能となった。

独自ビルド(September 30, 2020 R2 Public Release)

2021年7月現在では、GAMESS-USの、M1 Macでのコンパイルを調べても出てこないので、configスクリプトで生成した install.info comp compall をそれぞれ手で編集してコンパイルすることにした。

$ uname -m 

arm64

$ gfortran -v

11.1.0

となるので、install.info 内のTARGET指定を arm64へ編集と

setenv GMS_GFORTRAN          gfortran
setenv GMS_GFORTRAN_VERNO    11.1.0
setenv 
GMS_MAC_OSX_VERNO     11.4

comp compall 内のmac64をarm64へ編集

comp 内のgfortran のバージョン番号 case 11.1.0を追加

lked 内のGMS_MAC_OSX_VERNO 11.4を追加

... compddi に失敗(gfortran のフラグから -m64をはずすこと)

June 30, 2021 R1 Public Release

ところが、2021 R1版のリリース情報が直後に出てきた。こちらが、mac M1チップセットへの正式対応版となる。リリースノートによると、環境は独自ビルドしようとしたものと同じ。
Build support for Apple M1 with GNU GCC 11 (#558) (G. Schoendorff of Iowa State University).

新しいconfigを使ったコンパイルののち、exam01からexam48まですべて "Passed"となった。config内のgfortran バージョンについては、微修正が必要

なお、TINKER・NEOの機能追加ビルドは、idateの変数名ではまったが、コンパイルには成功した(インストール参考:https://qiita.com/taiyocching/items/6a311c08e25676947586 )



2021/07/04

M1 (ARM64) ・Big Surの環境構築

2021年、M1チップセットの登場が騒がしいなか、互換性を考えず購入(intel binaryであるGaussian系が動かないと完全な環境移行にはなりません)。これまで使ってきたOS X(macOS) の変遷は Lion → Snow Leopard → El Capitan → Mojave → Big Surとなり、MacBook Proは5台目です。

環境構築はhomebrew のみですが、intel版(Rosetta 2)ではなくarm版への乗り換えとなります。homebrewによるpymol のインストールは確認。

Thunderbolt 3 が筐体左に2ポートのみと、周辺機器の運用は、思ったより厳しいのですが、往時のネットブックのような長時間のバッテリーの持ちには驚きます。Webinarの配信・スクリーンキャストビデオ作成には十分です。

MacBook Pro (13-inch, Late2011)
CPU: 2.4GHz Core i5
Memory: 8GB
MacBook Pro (13-inch, Mid2012)
CPU: 2.5GHz Core i5
Memory: 16GB (upgraded)

MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early2015)
CPU: 3.1 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB DDR3

MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 ports)
CPU: 2.8 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB 2133 MHz LPDDR3
MacBook Pro (13-inch, M1, 2020)
CPU: Apple M1 (APL1102) 8 cores (4 high-performance 3.2GHz, 4 high-efficiency 2.1 GHz)
GPU: Apple GPU 8 cores
Memory: 16GB 4266 MT/s LPDDR4X

2021/04/18

Parallels Desktop

 Mac OSX 環境で完結させるべきところ、どうしてもWindows環境が
必要なときがある。Parallels Desktop 16 の永久ライセンス版(Retail box) には
Windows10の評価版が付いてくる:通常インストール後にamazon等で
ライセンス購入すればよい。

そのほかの環境設定

・Macbook pro USキーボードの場合に、Windows側でキーボードレイアウトの変更が必要となるため、設定変更・再起動すること
https://inoccu.com/blog/2020/07/26/144429.html


(追記)

M1 (ARM32) Macbook Pro のParallels 16.5 (Retail box) 環境で、Windows10 preview / Windows 11 の動作を確認。ただし、Windows 11 は、ISOイメージをローカルでビルドしてTPM 2.0チェックを乗り越える必要あり。


2019/12/07

可視化ソフトウェア の導入と連携(2)

可視化ソフトウェアの環境整備にあたって、なるべく自動化をはかる。
Homebrewから、scienceレポジトリがアーカイブ化されたばかりで
最新情報は少ない。brewsci/scienceレポジトリに収録されているGUIの導入を試みる。

Jmol、Gabedit、Moldenの3種、コンバータとしてopenbabelの存在確認したが、いずれもターミナルから実行するものなのでbrew cask で管理されない。Avogadro 2は、brew caskからインストール可能で、これらに比較するとずっとカジュアルだ。
なお、moldenはバイナリインストールとソース・ビルドは失敗し、openbabelとgabeditはうまくいった。
  • Jmol 14.x のインストール(Homebrewレポジトリの有効化、brew cask からの JDK導入→jmol)
brew tap brewsci/science 
brew install openjdk
brew install jmol 
  • openbabel 3.x のインストール
brew install open-babel
  • Gabedit 2.5.x のインストール
brew install gabedit 
  • wxMacmolplt 7.x のインストール
brew install wxmacmolplt 

Homebrewだけでは対応が難しいので、GAMESSのために、wxMacMolPlt、Moldenの手動インストールをしておく。論文用にたえうる解像度のファイル作成のためには、GaussViewを加えてこの3種があればなんとかなるだろう。

  • wxMacMolPlt のインストール → homebrew でのインストールが可能になった
  1. http://brettbode.github.io/wxmacmolplt/
  2. 64bit または 32bitバイナリを選択 (Mojaveまでは、32bitが利用可能)
  • Molden のインストール → molden 5.7 (stable) は homebrew (brewsci/scienceレポジトリ) が対応しているが、最新版のインストールは以下の手順で
  1. https://www3.cmbi.umcn.nl/molden/  https://www.theochem.ru.nl/molden/ 
  2. molden6.9 の tar ballを入手 (FTP https://ftp.science.ru.nl/Molden/ から入ると、7.xのソース、7.xのMacOSX_fullバイナリが入手可能)
  3. 任意の場所で回答し、PATHに追加

Mojave時代の計算化学環境

2019年も終わりに近づき、32bitネイティブアプリが使える最後の世代の
Mojaveが安定してきたところでの記事更新。MacBook Proを更新しました。

OSXの変遷は Lion → Snow Leopard → El Capitan → Mojave
MacBook Proは4台目、こっそりMac miniも更新しています。

環境構築は、homebrew cask 一択になりつつも、
開発環境は定まりません。すっかり文房具になってしまいました。

MacBook Pro (13-inch, Late2011)
CPU: 2.4GHz Core i5
Memory: 8GB
MacBook Pro (13-inch, Mid2012)
CPU: 2.5GHz Core i5
Memory: 16GB (upgraded)

MacBook Pro (Retina, 13-inch, Early2015)
CPU: 3.1 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB DDR3

MacBook Pro (13-inch, 2019, Four Thunderbolt 3 ports)
CPU: 2.8 GHz Intel Core i7
Memory: 16GB 2133 MHz LPDDR3